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第35回 すべる言葉、定着する言葉
友人との雑談の中で、寝ている間に見た夢の内容を忘れてしまうのはなぜかという話になり、調べてみた。 どうやら脳内には「記憶を消去する細胞」があって、その消去する記憶の中に夢も含まれるからという記事が出てきた。まだ数年前 […] -
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第67回 ずらりとがらり
コンビニとは、一般的な食品や雑貨を扱う、便利さを特徴とした小型スーパーみたいなものである。様々なアイテムを、少しずつたくさん取り揃えることが最優先だと思っていた。 しかし昨今、棚まるごと同じ商品を並べる、書店でいう「 […] -
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第34回 人生のディテール
東京に雪が降った日、電車が動いているうちにと慌てて乗り込んだ車内で、小さな手袋を拾った。 片方だけのそれはピンク色で、ずっしりと濡れて冷たかった。もう片割れは、と目を上げると、入口近くに立つ女の子のリュックの側面のポ […] -
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第66回 屋台村
福井県・芦原の温泉街には、焼き鳥、フレンチ、地魚やラーメンなど、10の屋台が連なる「湯けむり横丁」がある。 契約期間は最長で10年と決まっており、独立を目指すことを条件に、地元の町おこしも兼ねて、家賃は一律6万円と格 […] -
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第65回 上がり……?
勤め先の書店が閉店する。10年以上、異動や転職を繰り返し、流れるように書店員として働いてきたが、閉店を経験するのは初めてのことだ。 いわゆる「本が売れなくなった」時代から書店員になったので、どうも危機感が足りないし、 […] -
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第12回 若年層に刺さるプロモーション施策、「ピッコマ」運営会社に聞く・下
前回に続いて、マンガアプリ「ピッコマ」を運営するカカオピッコマに、若年層に刺さるプロモーション施策を聞いた。 「2019年12月に配信を開始した、HoneyWorks『私、アイドル宣言』のSMARTOON(縦スクロー […] -
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第64回 痺れる師走
頬に付いた枕の跡が、午後になっても消えないことにはもう驚かないが、痺れが消えないのは初めてのことだ。 猫と暮らすようになって、大の字で目覚めることはなくなった。小さき生物を潰さないようにと、眠りながらも気を配っている […] -
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第33回 太極拳とピザトースト
最近、休みの日に早起きをして、駅前のパン屋さんのモーニングを食べに行くことが日課になりつつある。開店と同時に入店して、注文するのはピザトーストのセット。サイドメニューにサラダとオレンジジュースを選んで、ピザトーストが焼 […] -
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第63回 猫と本
10日間ほど仕事で家を離れることになった。行き先には、同居している黒猫のくーちゃんを連れて行くことができない。 困って友人の千早茜に相談したら「なるべく小さき生き物の負担にならぬように」と、くーちゃんの生活の場を変え […] -
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第11回 〝Z世代〟に人気のマンガアプリ「ピッコマ」運営会社に聞く・上
今回は、ダウンロード数・売上げともに国内No.1のマンガアプリ「ピッコマ」を運営するカカオピッコマ(カカオジャパンから改称)に、若年層に人気のマンガの動向を聞いた。同アプリは18歳以上推奨のため、本連載の対象のYA世代 […] -
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第62回 これからのイベント
千早茜さんとの共作エッセイ『胃が合うふたり』の刊行に合わせて、日比谷コテージでは観客席を設けたリアルイベントを、版元の新潮社主催ではオンラインイベントを、それぞれ別の日に開催した。 徐々に増えつつあった音楽ライブやト […] -
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第61回 謎の色紙
旅のついでに足をのばし、山と田んぼに囲まれたショッピングセンターを訪れた。平屋の古い建物には、スーパーや100円ショップが並んでいる。目的の書店は、広いスペースにあらゆるジャンルが満遍なく置かれている印象だ。エロ本も堂 […] -
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第32回 人生の手触り
他人の人生に触れることの怖さを初めて知ったのは小学生の頃のことだ。町内に住む一人暮らしの老人に手紙を書くことになった。私は祖父母と一緒に暮らしていて、とても厳しい人たちだったけれど同時にとても愛してもくれていた。だから […] -
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第10回 「TikTok効果」の限界と課題、クセの強さ補う工夫が必要
これまで2回にわたり、TikTokで「バズる」本の特徴・動向を検証してきた。今回は、全国展開の書店チェーンの本部に勤務する傍ら、TikTok上でマンガを紹介している人への取材内容を参考に、そこから見えた「TikTok売 […] -
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第60回 秋のかき氷
急に秋めいた日の午後、私は新宿のはずれにあるビジネスホテルにいた。かき氷屋が開店したと聞いて、とりあえず予約の時間に来てみたのだが、勝手がわからない。ロビーに人待ち顔で佇めば、まるで訳ありの人妻だ。 するとタブレット […] -
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第59回 しゃぶしゃぶ食べ放題
知人としゃぶしゃぶ食べ放題の店に入った。店員に案内された席に着き、タッチパネルで肉をオーダーする。しばらくすると「お待たせいたしました」と女性の声がするも人の姿はなく、ずんぐりとしたロボットがテーブルの脇に佇んでいた。 […]