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いまいちど、本屋へようこそ
第10回 若者たちの掌
NHK放送文化研究所の調査によると、10代から20代の若者の約半数がほぼテレビを見ないという。 新聞や本と同じように、若者のテレビ離れも進んでいることになる。テレビは若者にとって、日常的に情報を得るメディアではなくな […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第9回 地域コミュニティの拠点
3月、4月と立て続けに茨城県で新しい本屋が誕生した。いずれも地域コミュニティの拠点をつくろうという地元住民の想いから生まれた本屋だ。 ひたちなか市の「然々書房」(ぜんぜん~)は、ライブラリー・カフェ然々の店内で3月に […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第8回 出版不況の出口
書店調査会社のアルメディアによると、2020年5月時点での書店数は1万1024店で、前年比422店減少したとある。さらに、店舗をもたない本部や営業所などを除くと、その数は9762店で前年比412店減少という調査結果が発 […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第7回 本の新たな居場所
山形県の山間部に位置する、人口約1万1000人の町に住む方から突然連絡があった。 「(前略)先週、中山町唯一の書店がなくなりました。どうしてもこの町に本屋を復活させたいです。地域の仲間とともに小さな規模でもいいから、 […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第6回 記録と記憶
東日本大震災発生から10年。節目ということもあり、様々な媒体から震災関連の取材と執筆依頼をいただいた。今年に入ってから、被災地の書店さんの声を聞き、多くの震災関連本を読む機会が多かった。 残された者を守ろうとする優し […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第5回 シェア本屋、シェア図書館
近年静かに広がっているシェア本屋やシェア図書館を運営する方々のお話をうかがう機会が増えた。まちに本屋が在ることの意味や意義を、あらためて考えるきっかけをもらっている。 知人が、岩手県盛岡市の介護施設と図書館を融合させ […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第4回 これからの読者のために
本と読者のコミュニケーションを双方向からサポートすることを目的として、昨年、同志数名と「未来読書研究所」という団体を設立した。 GIGAスクール構想で進む学校教育のデジタル化が読書に与える影響の調査、幼少期から小中高 […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第3回 まちには本屋が必要だ
かつてまちに一軒だけあった本屋を閉じ、無書店地域の一つをつくった時から、いや、それ以前からそう思い続けている。 業界の隅に身を置く者として、無条件に「本屋は素晴らしいのだ」というつもりはないが、本と読書を通じて得るこ […] -
いまいちど、本屋へようこそ
第2回 出合いの蓄積
「読書欲は、読みたい本との出合いの蓄積から生まれる」僕の活動のベースとなっている言葉だ。 読書の楽しみは、読者が自分で本を選択するところから始まる。そう、自分で本を選ぶ楽しみと喜びもまた、読書の一部と言えるだろう。本 […] -
ニュースフラッシュ
【訃報】長谷川義剛氏(はせがわ・よしたけ=長谷川書店取締役会長)
1月2日午後2時50分、病気療養中のところ死去した。88歳。通夜は1月12日午後6時から、葬儀・告別式は同13日午前10時から神奈川県茅ヶ崎市茅ヶ崎3-1-43の湘和会堂茅ヶ崎で、長谷川書店と長谷川家の合同葬として執り行 […] -
本屋?いやいや、やりたい屋。
第6回 会いたくなる人
出勤前、土日祝日は必ず二重橋前のローソンに寄る。彼がいるからだ。商品は必ず両手で受け取り「ポイントカードはございますか? お支払いは? はい、PayPayですね。はい、コードを真ん中に合わせて……(バーコードに機械をか […] -
本屋?いやいや、やりたい屋。
第5回 祖母との思い出
私を本好きにしたのは、まぎれもなく祖母だ。祖母のことが大好きだった。祖母の好きな食べ物は私の好きな食べ物。祖母の好きな色は私の好きな色。 カクセイイデンという言葉が好きだった。「理恵ちゃんとおばあちゃまはカクセイイデ […] -
失われた屋号を求めて
第45回 本を贈る
書店の店頭に、クリスマスのプレゼントを意識した棚をよく見かけるようになった。心なしかいつもより店内が明るく見えるのは気のせいだろうか。 クリスマスシーズンがやってくる。そしてそれは、多くの小売業にとって1年でいちばん […] -
本屋?いやいや、やりたい屋。
第4回 今、私にできること
本当は違うテーマで書くつもりだった。でも、心がザワザワして止まらない。ウクライナへの侵攻がはじまってしまった。戦争が、来た。 アイルランド在住の妹の夫は、ウクライナの人達の避難場所確保や、車で空港に迎えに行くボランテ […] -
本屋?いやいや、やりたい屋。
第3回 つっちゃんの本、入りました!
「つっちゃんの本、入りました!」待ちに待ったそれは、流行りのアイドルの写真集、ではなく、月刊絵本「たくさんのふしぎ」の3月号だ。 タイトルは「都会で暮らす小さな鷹 ツミ」(福音館書店、兵藤崇之文・絵)。この3年ほど、 […] -
本屋の新井です
第88回 新月
満員のライブハウスで、久しぶりに腹の底から声を出した。「ウォー!」と叫んで、みんなで拳を突き上げる。コロナ感染拡大防止のための観客による声出しの規制が緩和されたのだ。 コロナとともに始まった無観客有料配信ライブに引き […]