さわや書店(岩手)で外商部と商品管理部の部長を務める栗澤順一氏が2月22日、KADOKAWAから初の著書『本屋、地元に生きる』(本体1500円)を上梓する。
「まちの本屋でありたい」との思いから地元の経済圏に根差して奔走する同氏が、町中に本とのタッチポイントをつくる活動と、さわや書店に入社して現在のポジションに就くまでの来し方について書いた。取組みの一つひとつを詳述することで、地域に根差した経済活動をするうえでのヒントを得られるビジネス書としても読める一冊だ。
栗澤氏は1999年にさわや書店入社。本書には、当時まだ90年代の好景気の余韻を残していた同社が、本店近隣の大型書店の出店や、東日本大震災などによるショックを経てなお経営を継続してきた奮闘の歴史も綴った。そのなかで、「さわや」と聞いて多くの人が思い浮かべる名物書店員たちの仕事ぶりも伝えている。巻末には、かつての同僚で現在は楽天ブックスネットワークに勤める田口幹人氏との対談を収録した。