日販、「出版流通改革レポート」Vol.6発行 書籍は「計画内で進捗」

日本出版販売は1月25日、「出版流通改革レポート」Vol.6を発行。昨年12月までの取引構造・サプライチェーン改革の進捗を報告した。
書籍粗利改善施策「PPIプレミアム」の参画出版社は29社で、シェアは37.8%。参画書店は21法人で、シェアは49.6%。平均マージンは28.0%(昨年3月期から0.1ポイント増)となった。2022年度の目標値は出版社シェア40%、書店シェア50%、マージン29%で、日販では「計画内で進捗」と評価している。
雑誌粗利改善施策の契約銘柄は210誌で、シェアは28.2%。参画書店は6法人で、シェアは33.2%。マージンは平均で1.2%増も、22年度目標は銘柄シェア40%、書店シェア55%、マージン2%増で、いずれも未達の見込み。
配送コース再編では、自家配送する首都圏235コースのうち62.6%にあたる147コースを121コースに削減。名古屋では、大高運輸の担当エリアで今年度中に協議を開始し、23年度上半期での実行を目指す。関西は、もともと配送時間が短く目指す効果が得づらいため、今年度中の実施は見送った。
共同配送は、先行エリアとしてカンダコーポレーションと実行に向けた協議を進めている。配送のオープン化は、出版配送への取込みか他社便への乗入れの方向で、他業種の企業と具体的な検討に入っているという。