日本出版インフラセンター(JPO)は3月7日、東京・千代田区の出版クラブビルとオンラインで、3月11日に出版情報登録センター(JPRO)に追加する新機能などの説明会を開催。相賀昌宏代表理事(小学館)がJPOの活動方針を発表した。
相賀代表理事は、「JPOの原点を見直してみたい。この活動方針は今後も見直していく」と前置きしたうえで報告した。
活動方針では、JPOの活動の目的を「日本出版業界の情報基盤の開発」と定義。業界全体の発展と読者の満足度を高めることを目指し、とくに「各出版者ならびに出版業界関係者の自主独立とそれぞれの異なる考えの存在を大事にすること」を大原則とする。また、「JPOの事業・施策が各出版者ならびに出版業界関係者に不公平をもたらすことのないように心がけて」いるとした。
JPROについては「自らの課題として目指したいこと」として、「利用者が驚きと発見の喜びを見つけていただけるような」また「様々な難問のなかに生きる各人が、個人の自立と対話による連携によって分断とか格差は乗り越えられる方向に向かうという思いをつかんでいただけるような」本の情報を載せていきたいとした。
JPROは従来から連携してきた出版関係各社・団体に加え、国立国会図書館、図書館流通センター、日本図書館協会、出版文化産業振興財団、日本点字図書館などとの連携も密になりつつあるとし、さらに編集者、著作者、研究者、読者が利用することで「新たな事業・施策と改善を持続することができる」とも提言。「TTS(音声読上機能)対応などアクセシビリティ配慮によるすべての人々への利用展開、書誌データの英文翻訳などによる海外の出版関連団体との情報交換や国際市場への情報展開にも少しずつですが対応していくことによって、新たなビジネス展開にも役立つ」とした。