2月16日に発表し、1位は宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』(新潮社)が選ばれた。2022年11月から23年10月までに刊行された193点の書籍を対象に、県内の高校図書館司書142人による投票で決まった。
同書は、昨年3月に刊行された宮島氏のデビュー作。累計発行部数は16万5000部(12刷)まで伸長し、今年の本屋大賞の候補作にノミネートされている。1月24日には続編『成瀬は信じた道をいく』が刊行され、発売後1カ月足らずで累計6万部(3刷)に達した。
両書の編集に関わっている新潮社・西山奈々子氏(写真右)は「文章だけで主要人物の魅力を表現することは難しいが、この作品は一読しただけで心を掴まれた。あまり小説を読んでいない人にもお薦めできる」と受賞作の魅力を語った。2位から10位までの作品と発表会は、埼玉県高校図書館フェスティバル実行委員会のホームページで公開中。現在、須原屋全店のほか、県内のリブロ・よむよむなど55書店と公共図書館90館でフェアを実施している。