「本屋大賞」理事長・浜本氏、「毎年の発表会に感動」 出版白門会で講演

中央大学出身の出版業界関係者で組織する出版白門会は1月26日、東京・千代田区の出版クラブビルで、「本の雑誌」(本の雑誌社)編集発行人で本屋大賞実行委員会理事長の浜本茂氏をゲストに招き、新春講演会「本屋大賞と本の雑誌」を開催した。浜本氏は1984年、中央大学法学部卒業後に本の雑誌社入社。
浜本氏は「本屋大賞」について、日々本を売る現場に立つ書店員の視点から、書店に集客できるような文学賞を目指して創設されたと紹介した。ときには、すでにベストセラーになっている作品が選ばれて批判されることもあるが、「仮に100万部の本を選んでも、それを3倍、4倍にしたいという(書店員の)思いの方が尊いと思う」と述べた。
また、毎年4月の発表会に出席すると、とても感動するという浜本氏。「この日のために1年間、仕事の合間を縫って本を読み、投票してくれる書店員のモチベーションが、当日に爆発する。出版界も捨てたものではない、まだまだ先のある業界だと感じる」と語った。
懇親会では、出版白門会の竹林聡会長(図書館流通センター)が挨拶し、酒井雄三氏(紀伊國屋書店)と堀鉄彦氏(コンテンツジャパン)がスピーチ。約40人の中央大学出身者や現役の中央大生などが親睦を深めた。

写真=浜本茂氏