7月19日、東京・中央区の料亭「新喜楽」で選考会が行われた。芥川賞は市川沙央「ハンチバック」(「文學界」5月号)、直木賞は永井紗耶子『木挽町のあだ討ち』(新潮社)と垣根涼介『極楽征夷大将軍』(文藝春秋)。『木挽町のあだ討ち』は、5月発表の山本周五郎賞に続くダブル受賞。両賞の同時受賞は、2004年の熊谷達也『邂逅の森』(同)、2021年の佐藤究『テスカトリポカ』(KADOKAWA)に続き史上3作目となった。
同日に行われた会見で永井氏は「多くの書店から応援をいただいた作品だったので、ここまで辿り着くことができてよかった」と喜びを語った。受賞を受け新潮社は、6万部の増刷を決定。7月下旬に全国紙と地方紙に新聞広告を出稿し、書店の販促活動を強化する。
写真=左から、永井紗耶子氏、垣根涼介氏、市川沙央氏