小野寺理事長、業界の諸問題を列挙 書協総会で

日本書籍出版協会は6月20日、東京・千代田区の出版クラブビルで、2023年度の定時総会を開催。22年度の事業・決算報告を承認し、3月の理事会で承認された23年度の事業・予算計画を報告した。
22年度の活動では、「図書館に関する権利制限規定改正への対応」「授業目的公衆送信補償金制度への対応」「インボイス制度導入に向けた準備」「読書バリアフリー法基本計画への対応」「国際ブックフェアへの協力」に重点を置いた。
小野寺優理事長(河出書房新社、写真)は来店客数・購入客数が減っている市況について憂慮したうえで、著作権の権利制限規定、資材費の高騰、インボイス制度、物流の24年問題、生成AIの台頭などの諸問題を挙げ、「これらは今後の出版社経営のあり方にまで影響を及ぼしかねない、難しい課題。書協は迅速かつ正確な情報収集に努め、会員各社に共有するとともに、解決に向けてときには他団体とも協力して取り組む」と決意を表明した。