「バークレー日本賞」、柳美里氏が5人目の受賞者に

米カリフォルニア大学バークレー校日本研究センターが主催する第5回「バークレー日本賞」を、作家・柳美里氏が受賞した。柳氏は9月30日(日本時間=10月1日)、現地での授賞式に出席し、河出書房新社が開催したオンライン記者会見で喜びを伝えた。
柳氏は、「私は国籍は韓国で在日韓国人なので、(「日本」と名の付く賞を受賞しても)良いのだろうかという気持ち」と前置きしたうえで、自身を日本の内側と外側を繋ぐ「窓」に例え、「ひとつの見方、展望を提示してきたという意味では、私は日本語で思考し、日本語で書いてきたので、日本文学なのでしょう」とコメントした。
「バークレー日本賞」は数年に1回、生涯を通して世界における日本の理解に重要な貢献を行った人物に贈呈される賞。これまでに作家の村上春樹氏(2008年)、映画監督の宮崎駿氏(09年)、音楽家の坂本龍一氏(13年)、物理学者・ノーベル賞受賞者の梶田隆章氏(18年)が受賞しており、柳氏は5人目の受賞者となる。

写真=授賞式での柳氏(右)