9月14日、東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で、KADOKAWA・角川歴彦会長(79)が贈賄容疑で逮捕された。東京地方検察庁の特捜部は同6日に同社元専務の芳原世幸容疑者(64)と元2021年室長の馬庭教二容疑者(63)を逮捕していたが、容疑は同社のトップにまで及んだ。
東京地検は芳原・馬庭容疑者を逮捕した後、東京・千代田区にあるKADOKAWA本社および角川容疑者と松原眞樹副会長の自宅を家宅捜査していた。
東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者の知人でコンサルタント会社「コモンズ2」代表の深見和政容疑者に10回にわたり支払ったといわれる7600万円について、角川容疑者は「コンサル料だった」と反論。「自分たちの精神を汚してまで、仕事しろなんて言いません。僕は社員を信じますよ」と発言し、テレビや新聞などメディアを通じて、自身が関与していないことを暗に示していた。
しかし、KADOKAWAの社内で「不適切な資金提供にあたる恐れがある」と契約案を見直していたことが判明。東京地検では家宅捜査などにより、資金の実態が賄賂であると判断した模様。逮捕に踏み切ったとみられる。