焼津谷島屋(静岡・焼津市)が4月15日、静岡地裁に民事再生手続きを申請した。負債は約16億円。同社は1935年に創業、現在は焼津市や島田市で書店4店舗のほか、雑貨店約16店舗を運営してきた。
関係者によると、書店事業は黒字経営だったが、雑貨店「スワンキーマーケット」は新型コロナウイルスの影響を大きく受けて赤字となり、資金を圧迫していたという。
静岡・浜松市に本社を構える谷島屋は事前に、焼津谷島屋から支援を要請されていた。すでにスポンサー企業として名乗り出ており、堅調な書店事業の店売・外商部門を継承する意向。今後、焼津谷島屋の書店事業を会社分割して、谷島屋がすべての株式を保有する子会社にする考えだ。雑貨店事業については承継しない。
谷島屋では、焼津市周辺で教科書販売を一手に担っていた焼津谷島屋が破綻すると、地域への影響も大きいため、同社のブランドを守ることも含めて、書店部門だけを支援することを決めた。
焼津谷島屋と谷島屋は、資本・人的関係は一切ない別会社。
焼津谷島屋の書店4店舗は16日以降も通常営業。一部の雑貨店は閉店している。