このほど、電子書籍ファイル自動読上げ技術を活用した視覚障害者向け電子図書館システム「アクセシブルライブラリー」を開発し、実証実験を行った。今回の開発・実証実験は、経済産業省の令和3年度「コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)」の、「コンテンツのサプライチェーンの生産性向上に資するシステム開発・実証を行う事業」に採択されて実施したもの。
アクセシブルライブラリーは、音声の自動読上げが可能な既存の電子書籍データ(EPUBリフロー形式)を活用し、視覚障害者が全国の公共図書館で手軽に利用できるシステムとして開発。メディアドゥでは昨年8月から開発に取り組み、今年1月から2月にかけて実証実験を実施した。
実証実験には40人以上の視覚障害者と日本文芸社が参画し、コンテンツ配信、自動読上げ機能などのシステム動作、サービスサイトの利便性などを検証した。
その結果、既存の電子書籍データを利活用したこと、コンテンツのサプライチェーンを視覚障害者にまで広げたこと、操作性や音声の種類・速度変更機能などに対して高い評価を得たという。