日本出版販売、大日本印刷、PHP研究所の3社による、デジタル印刷技術(POD)を活用した製造・流通スキームが安定稼働し、昨年12月末時点で受注出荷率が90%(前年同月から37ポイント増)と大幅に向上している。出荷金額は前年比38%増。
今回の施策では、PHP研究所のなかでとくに受注出荷率が低い傾向にあった文庫・新書ジャンルで取組みを実施した。
まず、日販からPHP研究所へ、受注・売上動向をもとに2週間分の需要予測を行い、必要数を発注する。その後、PHP研究所からDNPへ、出版社在庫が欠品する前に必要数が満数供給されるようPOD製造を依頼し、倉庫へ納品。PHP研究所の倉庫から日販に必要数を満数出荷し、日販から書店へ出荷する。
このフローが安定稼働したことにより、業界三者の在庫をタイムリーに連携した商品供給体制構築の一環として、手応えのある成果を得た。