角川春樹事務所、河出書房新社、筑摩書房、中央公論新社の4社はこのほど、王子製紙と共同で、「文庫用のオリジナル本文用紙」を開発した。2月に発売する新刊から順次、共通用紙を使用して出荷する。出版社が文庫用紙を共通化するのは業界初。
「生産効率の改善」「在庫リスクの軽減」「安定的な資材確保」「調達価格の安定」を目指す。
文庫を刊行する出版社間で協議し始めたのは2019年3月。各社で用紙の「色合い」「厚さ」「寸法」が異なるなど、多くの課題を抱え、コロナ禍で会議ができない時期もあったことから、開発までに約3年の歳月を要した。
文庫を刊行する他の出版社も、共通用紙の使用について検討し始めているという。