いよいよコンビニエンスストアも、今年の7月1日からレジ袋が有料化される。スーパーと違い、急な利用が多いことや、店員が袋詰めするイメージから、有料化は難しいだろうと思っていた。
だが、店頭の告知ポスターを見て、いよいよか、と背筋が伸びた。袋をケチりたいわけでも、袋代を取って儲けたいわけでもない。プラスチックの使用量削減のために、国が小売店に対して「プラスチック製買い物袋の有料化」を義務づけたのだ。
書店でも、早くから買い物袋の有料化に踏み切ったチェーンはあったが、利益率の低さからか、業界全体が低迷しているせいか、環境保全のためというより、経費の削減というイメージが強かった。実際私も、そういう意味で、有料化すべきだと考えたこともある。
いずれにせよ、有料化しなければ使用量を抑えることができないままでは、本当の意味での成功とは言えない。誰もが無料でもらえるものを、自分の意志で断ることは難しい。しかし、それができるようになれば、本当に必要なときに我慢をしたり、そのことによるストレスを感じたりすることがなくなるはずだ。
何のために自分はマイバッグを使っているのか、常に意識した上で、レジ袋有料化に馴染んでいきたいと思う。
(新井見枝香/HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE)
(本紙「新文化」2020年6月11日号掲載)