光文社、57年ぶりに直木賞作家を輩出

7月17日、日本文学振興会が主催する第171回「芥川賞・直木賞」の選考会が行われ、芥川賞に朝比奈秋「サンショウウオの四十九日」(「新潮」5月号)と松永K三蔵「バリ山行」(「群像」3月号)、直木賞に一穂ミチ『ツミデミック』(光文社)が選出された。光文社は「追いつめる」の生島治郎氏以来、57年ぶりに直木賞作家を輩出した。
一穂氏は覆面作家として活動していたため、マスクを着用して会見に臨んだ。「(私の)言いたいことは紙の中にある。物語のなかで皆さんと会えたら」と述べた。受賞を受け、光文社は5万部の増刷を決定。増刷分は同25日以降順次、書店に着荷する予定。
芥川賞の「サンショウウオの四十九日」は同12日に単行本化したが、同賞の受賞を受け、新潮社は4万部の増刷を決めた。増刷分は同26日以降、書店に着荷する予定。

写真=左から一穂氏、松永氏、朝比奈氏