富士山MS、書籍の取扱いを強化 人材サービスにも着手

富士山マガジンサービスは来年から、書籍など雑誌以外の出版物の販売を強化する。創業からの20年間で蓄積した、約370万人の雑誌定期購読者の顧客データを活用し、出版社との取引を拡大する。また来年、出版社とクリエイターのマッチング事業にも着手する。12月6日から同9日にかけて実施した、事業説明会「F4M Online Conference」で発表した。
同社は雑誌の定期購読者データを活用し、これまでにも雑誌本誌から派生した書籍、特装版、増刊、コミックスなどを、本誌の読者に訴求する取組みを実施してきた。
また、雑誌定期購読の仕組みを活用し、コミックスの定期購読や、ベストセラー絵本を毎月1冊届ける「ふくふく絵本定期便」(福音館書店)なども手がけている。
来年からこうした取組みを強化し、雑誌以外の出版物についても顧客データを蓄積していく考え。
出版社とクリエイターのマッチング事業では、ライターなどクリエイター人材のデータバンクとして、出会いの場を創出するとともに、出版社の業務効率化や企画づくりの支援を目指す。
出版社は人材検索に加え、案件ごとに募集をかけることができ、クリエイターはサービスへの登録のほか、媒体に企画を提案することもできる設計を構想している。
2023年第1四半期に、ディレクター、エディター、ライターの3ジャンルで試験的に開始する。以後、フォトグラファー、デザイナー、イラストレーターなどに拡大していき、23年中にクリエイター200以上の登録を目指すという。