9月6日、東京オリンピック・パラリンピックでスポンサーを巡る汚職事件で、KADOKAWAの元専務・芳原世幸(64)、同社の担当室長だった馬庭教二(63)両容疑者が贈賄容疑で逮捕された。東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会の元理事・高橋治之容疑者はAOKIホールディングスだけでなく、KADOKAWAから約7600万円、広告会社の大広から1400万円の賄賂を受け取った受託収賄の容疑で同日、再逮捕された。
東京地検の特捜部は同日、東京・千代田区にあるKADOKAWA本社と角川歴彦会長の自宅を家宅捜査し、資金の流れの全容解明を進めている。
特捜部から任意で事情聴取された角川会長は5日、メディアに対して、「賄賂を渡した認識はまったくない」と話し、容疑を否定。「コンサルタント料だった」と説明したという。KADOKAWAは2019年4月に大会組織委員会と約2億円でスポンサー契約を締結している。
今回の事件でKADOKAWAの名が浮上したのは9月3日。芳原市氏と馬庭氏が逮捕された6日時点で、同社の広報室は「事実確認中であり、コメントを差し控えたい」と話している。