本屋大賞実行委員会が4月6日に発表した。早川書房は受賞をうけて25万部を増刷し、累計発行部数は36万部(20刷)に達した。
同日に東京・港区の明治記念館で開催された発表会で、逢坂氏は「書店員の皆様に愛されていると実感することが多い作品だった」と語った。一方で、受賞作の舞台となったロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、自身の心は「深い絶望の淵にある」と述べ、「戦争に反対し、平和構築のための努力をします」と結んだ。
『同志少女よ~』は逢坂氏のデビュー作。2021年11月に初版3万部で発売後、第166回「直木三十五賞」にノミネートされ、「キノベス!2022」1位に選出されている。
発掘部門「超発掘本!」は吉村昭『破船』(新潮社)、翻訳小説部門1位はソン・ウォンピョン『三十の反撃』(祥伝社)。今年度は一次投票に483書店・書店員627人、二次投票に322書店・書店員392人が参加し、いずれも前年から増加となった。
写真は、逢坂冬馬氏