日本出版販売は4月1日、東京・千代田区の本社で入社式を開催した。奥村景二社長は、新入社員に伝えたいことが2つあると述べ、①「昨日まで、そして今日から」、②「2022年の君たちへ」とテーマを掲げた。
①では、日販の業務内容を説明したうえで現在は変革期に差し掛かっているとし、ニーズの変化に伴ってビジネスの仕方も変えていく必要があると提言。「本を通じたその先や周辺に生まれる空間、時間や体験を付加価値として、人々に提供すること」は、「無限の可能性を秘めていると思う」と語った。
また、こうした付加価値を届けていくために生活者のニーズを知ること、古く不要な仕事はやめていくこと、ESGの観点の重要性にも触れ、「オーセンティシティーを重んじるという姿勢は変えずにいたい」とも強調した。
②については、「何が古くて、何を変えていかないといけないかということは、すぐにはわからないと思う」とし、「まずは、目にするものが、本をただ届けるためだけの仕事なのか、そうではなくて付加価値のあるものなのか、それを見極めてもらいたい」と語った。さらに、「本もサービスも受け取る人が満足できそうでなかったら、どうすればいいかを必死になって考えてほしい」と訴えた。