DNP、5月から文庫の復刊販売を開始

大日本印刷はこのほど、書籍流通の選択肢を増やす〝未来の出版流通プラットフォーム〟構築の取組みを開始。その第1弾として「DNP復刊支援サービス」の提供を開始し、5月1日から文庫の復刊販売を書店で実施する。
同プラットフォームでは、出版社からの書誌データをDNPが集約し、書店が閲覧できるようにする。書誌データとDNPがもつマーケティング情報をかけ合わせることで、売り損じの顕在化や重版未定タイトルの掘り起こしなど新たな需要の創出にも繋げる。
プラットフォーム上で、書店は売りたい本を、出版社は本を売ってほしい書店を探せるようにし、書店と本をマッチングさせる。発注に対しては、PODを活用して少部数から適時製造・納品する。物流については取次会社とも連携する。
「DNP復刊支援サービス」は、重版未定の文庫を復刊して再流通させるもの。重版未定の文庫データをDNPが収集して書店に提供。書店員はこのデータを参照して選書し、復刊させて販売する。こうしたデータのやり取りを、プラットフォーム上で自由に行えるかたちにする。
復刊本は、1タイトルにつき1書店での独占販売を想定している(書店法人横断型の参加も可能)。当該本に重版がかかった場合、全国での再流通に繋がった報奨として、出版社から当該書店に重版部数に応じたインセンティブが支払われるという。